声優を目指す多くの方がどこの事務所に所属するべきかという悩み・不安を抱えるかと思います。今や声優事務所も大きなところから小さな事務所まで様々です。
事務所に一度入ってしまうと色々な制限等もあるため、自分と相性が良い事務所なのか最初にしっかり見極めて選ぶことが重要です。
この記事では、おすすめの声優事務所とポイント、選び方、業界の最新動向まで分かりやすく解説します。また、僕自身が実際に事務所に入った体験談なども紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
- 1 おすすめの声優事務所12選!気になるポイントも紹介
- 1.1 青二プロダクション(Aoni Production)
 - 1.2 81プロデュース(81 Produce)
 - 1.3 アイムエンタープライズ(I'm Enterprise)
 - 1.4 アーツビジョン(Arts Vision)
 - 1.5 マウスプロモーション(Mausu Promotion)
 - 1.6 シグマ・セブン(Sigma Seven)
 - 1.7 賢プロダクション(Ken Production)
 - 1.8 東京俳優生活協同組合(俳協)
 - 1.9 EARLY WING
 - 1.10 アトミックモンキー(Atomic Monkey)
 - 1.11 ガジェットリンク(Gadget Link)
 - 1.12 クレアボイス(CLARE VOICE)
 
 - 2 失敗しない声優事務所の選び方
 - 3 声優事務所の勢力図と最近の業界動向
 - 4 実際に声優事務所に所属していた僕のリアルな声
 - 5 まとめ|自分に合った事務所で夢への第一歩を
 
おすすめの声優事務所12選!気になるポイントも紹介
代表的な声優事務所を大手から中小まで12社ピックアップし、各社の特徴と代表的な所属声優(敬称略)を交えて紹介します。
以下の事務所別アニメ出演ランキングを参考に、声優を目指す方が「どの事務所が自分に合っているか」を判断する手助けになれば幸いです。

青二プロダクション(Aoni Production)
代表所属声優:田中真弓 など
特徴:
- 1969年設立の老舗声優プロダクション。 (aoni.co.jp)
 - 声優、俳優、ナレーターをマネジメントし、アニメ・ゲーム・CM・ナレーションなど幅広く仕事を請けています。 
 - 附属養成所「青二塾」を運営しており、少人数制でプロを育成する体制あり。
向いている人:俳優的な演技力・ナレーション力も身につけたい人、大手で安心感を求める人。
注意点:競争率が高く、演技・ナレーションの基礎がしっかりしていることが前提になる。 
青二プロダクションには、僕の友達が所属しており現在アイドル路線で活躍しています。僕自身も学生時代にインターンシップとして外国映画の吹き替えを青二声優の方としました。
とにかく声優の仕事が集中する事務所といって過言ではありません。しかし、それだけに競争率はとんでもなく高い。ボイスサンプルを片手にマネージャーを待つ新人声優で壁ができるといわれるほどです。
青二プロダクションだけに言えませんが、声優としての技術はもちろん、高い人間性やコミュニケーション能力は必須です。
ただ、ベテランや中堅の声優さんが未だ活躍し入れ替わりの少ない声優業界で、新人声優にもしっかりチャンスがある事務所と言えます。(頑張り次第ですが)最近ではチェンソーマンで話題の新人声優、坂田将吾さんが活躍されてますね。
81プロデュース(81 Produce)
代表所属声優:斉藤壮馬など
特徴:
- 声優を専門にプロデュースする老舗事務所のひとつ。 (https://www.81produce.co.jp/)
 - 養成所「81ACTOR’S STUDIO」を運営しており、アニメ・吹替・ナレーション全ジャンルに強みあり。
向いている人:アニメ出演をしっかり目指したい人、専門性高く声優業に取り組みたい人。
注意点:大手ゆえに枠が限られ、養成所・オーディションでの競争が激しい可能性あり。 
アイムエンタープライズ(I'm Enterprise)
代表所属声優:内田真礼ほか
特徴:
- アニメ出演本数がトップクラスの時期もあると評価あり。 (https://www.imenterprise.jp/)
 - 養成所とのパイプやアニメ制作会社との繋がりが強く、若手・人気声優の輩出が多め。
向いている人:アニメ作品で幅広く活躍したい人、若手からキャリアを積みたい人。
注意点:人気路線ゆえに個性・実力が求められやすい。 
アーツビジョン(Arts Vision)
代表所属声優:梅原 裕一郎など
特徴:
- 1984年設立の年数を重ねた事務所。(https://www.artsvision.co.jp/)
 - 養成所「日本ナレーション演技研究所(通称:日ナレ)」と深いつながりがあり、基礎教育と事務所所属の流れが整っている。
向いている人:基礎からきちんと学びたい人、老舗で安定した環境を探している人。
注意点:養成所 → 所属の流れが明確だが、入所・選抜のハードルも高め。 
マウスプロモーション(Mausu Promotion)
代表所属声優:大塚明夫、大谷育江 など
特徴:
- 1974年設立。吹き替え・ナレーション分野に強みあり。 (https://mausu.net/)
 - 自社で音響制作スタジオを所有し、所属声優に対して “収録+制作” の流れを提供できる体制あり。
向いている人:吹き替えやナレーションもこなしたい人、収録環境・制作寄りの仕事にも興味がある人。
注意点:アニメ出演を中心に狙うなら、アニメ専門色が強い事務所も併せて検討した方が良い。 
シグマ・セブン(Sigma Seven)
代表所属声優:安元洋貴、ゆかな など
特徴:
- ナレーション・吹き替えに加え、アニメ・ゲームにも幅広く対応。
 - 声優養成所「シグマ・セブン声優養成所」も運営。若手育成にも注力。
向いている人:ナレーション・吹き替え+アニメ出演も視野に入れたい人、幅広く声の仕事をしたい人。 
賢プロダクション(Ken Production)
代表所属声優:阿部 敦 など
特徴:
- 吹き替え・ナレーションに定評がある事務所。
 - 養成所「School DUO」と連携して所属への道筋が用意されている。
向いている人:吹き替え・ナレーション分野で専門性を高めたい人。
注意点:アニメ出演だけを狙う人には、アニメ強めの他事務所も併せて検討を。 
東京俳優生活協同組合(俳協)
代表所属声優:池田秀一、諏訪部順一など
特徴:
- 声優・俳優・舞台の俳優活動も強い業界最古参の協同組合型プロダクション。
 - 声優だけでなく舞台経験を持つ方も多いので「演技力を俳優業も含めて伸ばしたい人」に向いている。
向いている人:舞台俳優・声優の兼業を視野に入れたい人、演技経験を重視したい人。
注意点:声優専門の事務所ほど“声優だけの道筋”が明確ではない場合もあるため、自分の目的を明確にすることが大切。 
EARLY WING
代表所属声優:白井 悠介 など
特徴:2000年代以降設立の比較的新しい事務所。若手育成に注力している例も多く見られます。
向いている人:若手で伸びしろを求めている人、少人数でもしっかりフォローしてもらえる環境を求める人。
注意点:実績・知名度では大手に及ばないため、自身の売り・個性をより明確にする必要あり。
アトミックモンキー(Atomic Monkey)
代表所属声優:関 智一 など
特徴:中小ながら、個性的・新進気鋭の声優を抱え、アニメ・ゲーム出演実績も出てきている事務所。
向いている人:個性重視、特化型・尖った役柄を狙いたい人。
注意点:案件数・サポート体制は大手ほどではないため、自らの活動・自己プロデュース能力も重要。
ガジェットリンク(Gadget Link)
特徴:東京・渋谷を拠点とする比較的小規模な声優プロダクション。
向いている人:都内在住・アクセス重視、小規模ならではの細かなフォローを期待したい人。
注意点:大手に比べて知名度・案件規模が小さいため、自己発信・努力がより重要になる。
クレアボイス(CLARE VOICE)
代表所属声優:菊池紗矢香 など
特徴:比較的少人数・リーズナブルな養成・オーディション制度を備えた声優事務所。中学生から応募可能という例もあり。
向いている人:若年からチャレンジしたい人、費用を抑えつつ声優を目指したい人。
注意点:所属後の案件数や知名度が大手とは異なるため、長期視点・自助努力が鍵。
失敗しない声優事務所の選び方
声優事務所選びの重要ポイント5つ
声優事務所を選ぶ際は、いくつかのポイントを押さえることが大切です。
まず、事務所の実績や所属声優の活躍状況を確認しましょう。
次に、サポート体制やレッスン内容、オーディションの有無も重要です。
また、事務所の雰囲気や方針が自分に合っているかも大切なポイントです。
最後に、契約内容や費用、トラブル時の対応も事前に確認しておくと安心です。
これらのポイントをしっかりチェックすることで、失敗しない事務所選びができます。
- 事務所の実績や所属声優の活躍
 - サポート体制やレッスン内容
 - オーディションの有無や内容
 - 事務所の雰囲気や方針
 - 契約内容や費用、トラブル時の対応
 
オーディション情報の見極め方
声優事務所のオーディション情報を見極めるには、いくつかのコツがあります。
まず、公式サイトや信頼できるサイトを利用しましょう。
また、募集内容が具体的かどうか、過去の合格者や所属声優の情報が公開されているかも重要です。
怪しい事務所は、費用ばかり請求したり、実績が不明な場合が多いので注意が必要です。
口コミや評判も参考にしながら、信頼できる情報を集めて判断しましょう。
- 公式サイトや信頼できる求人サイトを利用
 - 募集内容が具体的か確認
 - 過去の合格者や所属声優の情報をチェック
 - 費用や実績が不明な場合は注意
 - 口コミや評判も参考にする
 
『飼い殺し』や『やばい』声優事務所の見分け方
声優事務所の中には、所属しても仕事がもらえない『飼い殺し』や、トラブルが多い『やばい』事務所も存在します。
こうした事務所を見分けるには、いくつかのポイントがあります。
まず、所属声優の数に対して仕事の数が極端に少ない場合は注意が必要です。
また、費用ばかり請求されたり、契約内容が不明確な場合も危険です。
口コミや評判、実際に所属している人の体験談も参考にしましょう。
安心して活動できる事務所を選ぶために、事前の情報収集が大切です。
- 所属声優の数と仕事の数をチェック
 - 費用ばかり請求される場合は注意
 - 契約内容が不明確な事務所は避ける
 - 口コミや体験談を参考にする
 
声優事務所の勢力図と最近の業界動向
大手声優事務所一覧と特徴
声優業界には多くの大手声優事務所が存在し、それぞれに特徴があります。
大手事務所は、アニメやゲーム、ナレーションなど幅広い分野で活躍する声優が多く所属しており、仕事のチャンスも豊富です。
また、育成やサポート体制が整っているため、初心者でも安心して活動できます。
代表的な大手事務所には、青二プロダクション、81プロデュース、マウスプロモーション、賢プロダクション、シグマ・セブンなどがあります。
これらの事務所は、業界内での信頼も厚く多くの人気声優を輩出しています。
中小プロダクションの強み・弱み
中小の声優事務所にも独自の強みがあります。
大手に比べて所属人数が少ないため、一人ひとりに目が届きやすく、個別のサポートが手厚い傾向にあるのが特徴です。
また、アットホームな雰囲気で、未経験者や新人でも挑戦しやすい環境が整っています。
一方で、仕事の数や知名度は大手に比べて少ない場合があり、自己アピールや積極的な活動が求められることもあります。
自分の目標や性格に合った事務所を選ぶことが大切です。
- 個別サポートが手厚い
 - アットホームな雰囲気
 - 新人でも挑戦しやすい
 - 仕事の数や知名度は大手より少なめ
 - 自己アピールが重要
 
実際に声優事務所に所属していた僕のリアルな声
僕自身も10社以上のオーディションを受けました。受からない間はとにかく不安で早くどこかに所属したいという一心でした。最終的に決めた事務所は中小規模のプロダクションになります。
週に1回のレッスンで実際にお仕事とオーディションの話もいただいていました。費用は月2万5千円くらいだったかと思います。大手の事務所ではないこととコロナ渦でもあったため、いただく仕事とオーディションは2~3か月に1回くらいだったかと思います。
大手の事務所に入っていた友達は、やはり僕以上に小さな案件〜中くらいの案件までお仕事をいただいていたみたいです。
とはいえ、やはり重要なのは自分自身の営業力(コミュニケーション能力や人間性)です。日々声優としての研鑽を積むのはもちろん、マネージャーの方と良い関係を築き上げなければ仕事の声がかかることはありません。僕自身、頻繁に連絡をとり、ボイスサンプルなどを送るなどして周りの方より多く声をかけてもらうことができました。
また、大手事務所で自分から営業するのが苦手だった方は、マネージャーの方に顔すら覚えてもらえず、せっかく入所したのに退社してしまったということもあったようです。
まとめ|自分に合った事務所で夢への第一歩を
声優事務所選びは、夢への大切な第一歩です。自分の目標や性格、希望する分野に合った事務所を選ぶことで、安心して活動を始められます。
事前の情報収集や比較検討、契約内容の確認をしっかり行い、納得してから所属しましょう。
また、所属後も積極的に学び、自己発信やスキルアップを続けることで、夢の実現に近づけます。
この記事が、声優を目指す皆さんの参考になれば幸いです。